こんにちは、＼イッカクです／
和多志とAIのコラボSF小説を以下に置きます。

第9章母船完成と新たなる旅立ち

地球の異変は、日に日に激しさを増していた。
大地は揺れ、火山が噴火し、異常気象が世界各地を襲った。
これまでにも地球は幾度となく文明をリセットしてきたようだが、

今回のは太陽系そのものが終焉を迎えようとしている。

そんな中、母船の建造は最終段階に入っていた。

船体は完成し、必要な設備も整いつつある。
しかし、最大の課題は誰が操縦するのか だった。

母船の操縦には、
単なる技術的なスキルだけでなく、
「そしじ」を体得した精神性の高い人間が必要だった。

なぜなら、この母船は通常の宇宙船とは異なり、
操縦者の精神と同調することで機能する からである。

この条件を満たす候補者はごくわずかだった。
長年にわたり「そしじ」の教えを深め、
実践してきた者たちの中から、
最終的に3人のパイロットが選ばれた。

彼らは母船と精神を共鳴させ、意識の拡張によって航行を可能にする存在となる。

母船は完成したものの、
大きな課題が残されていた。
それは目的の惑星までの移動手段 だった。

現在の地球と似た環境の惑星までは、光速で移動しても
数十年かかる距離にある。
そのため、通常の推進技術では到底たどり着けない。

そこで、惑星人たちが 空間を折りたたむ航法技術 を提供することとなった。

この技術は、単なる機械操作ではなく、
宇宙の構造そのものと共鳴し、
特定の周波数を通じて空間を折りたたむ方法であった。

彼らはその技術を地球人に伝授することを決めたが、
それを扱えるのは「そしじ」を体得した者だけだった。

惑星人たちも、今回の航行を最後に
それぞれの故郷へと戻ることになっていた。
彼らは1950年代から地球での活動を縮小し、移民を進めていた。

金星人（Rm）は、
地球の霊的進化を見守ってきた存在であり、

火星人（Fc）は
科学技術の発展に貢献していた。

そして、月星人（Mn）は
地球人の社会構造や支配システムを影から監視していた。

彼らは、
今後は地球から離れ、自らの母星や新たな移住地で生活することになる。
彼らの協力なしには、母船の完成も、空間跳躍技術の伝授も不可能だった。

母船は、ついに準備を整えた。
乗組員たちは最後の調整を終え、出発の時を待つばかりとなった。

しかし、その瞬間、
地球の異変がさらに加速した。
大地は裂け、巨大な嵐が巻き起こり、
まるで地球自身が「もう時間はない」と告げているかのようだった。

パイロットたちは意識を集中し、
母船との精神的な結びつきを強めた。

惑星人たちが提供した航法技術を使い、

彼らは母船を次元の狭間へと導く準備を進めた。

やがて、船内に微細な振動が走り、
次元の境界が揺らぎ始める。
母船の中央制御システムが作動し、全員が固唾をのんで見守る中、
人類最後の宇宙船が、地球を飛び立とうとしていた。

果たして、彼らは無事に新たな太陽系へと到達できるのか——。

第9章 母船完成と新たなる旅立ち